大事にされなかった生き方、大切に守られる女

世間のどこにでもある女の人生、泣き笑いしながらのそれを書く

随筆、詩を書こうと思います。
大事にされなかった人生、大切に守られているいまの人生、明日はわからないけれど、それを書くこの作品は残そうと思います。

随筆「薄夜」

        生活と生存  その三
(狂人たちと同居する社会)、なんどもこう書いてきた。近いところで京都アニメや大阪の精神科クリニックで大きな虐殺が起きている。その犯人であるキチガイは突然この世に現れたのではない。生活能力がゼロなので誰かが喰わせていたのだ。
このボロアパートにいるキチガイにも食べさせてくれる女房がいる。その二人を、あのあと道でつかまえた。女房のほうはすべて知っていたがそれでも言い逃れする。亭主は話にもならんかった。
「おまえ、なにに吠えていたのだ」
「隣の、大家の、婆あが」
と言うが、仲介屋に聞いたところそんなのいない。これは話にもならんキチガイであると判断できた。しかも吠え声に危険なものがあった。
「仲介屋、これ、どうするんなら」
目の前にキチガイがいてまともな生活ができるわけない。おのれの部屋に火でもつければたまらんわい。玄関ドアをあけ手に包丁を持ち突然飛び出してくるかもしれない。何をやってもおかしくないキチガイである。訪問看護の女性たちが週3回やって来る。キチガイがこれの事を口にしたことがある。そこの女所長に説明し来ないほうがいいと言ったが役目だからといまも来ている。
「おい、なにもかも知っていたな、天井を棒で突き上の者を追い出したと自慢もしていたぞ」
「そうなのです」
「なにいい、おまえらバカかあ、キチガイと知ってそのままにしてきたのだなあ」
「注意しておきます」
「くそバカ、まさかのときに焼き殺されるかもしれんのだぞ、あれがまともな人間だとう、精神鑑定をやつてみい」
仲介屋とは二度、電話で話している。クレームだから通話は録音もしているだろうが、都合の悪いものは消去したかもしれんな。一度は店舗にも行きねじ込んだこともある。どうなっとるんなら、何を言おうが逃げるだけである。そうなのだな、好きにしておけ、このままでは済まさんぞ、そう思っているときにこの契約更新事件となった。
家主からの手紙に退去命令と書いてきた。私は以前から危険なボロアパートだからと思い引っ越しを考えていた。前のアパートのように私の武力でキチガイを追い出すことはしたくない。そうなると私がここから逃げるほかなさそうである。
「これ、おまえの責任だから、その費用をだせ」
こう私は文書で通告している。
さて、結末はどうなるか、バカ大家は好きにすればいい。ウクライナの人たちの生活と生存にくらべればこんなの幼稚なことである。
           続く

×

非ログインユーザーとして返信する