大事にされなかった生き方、大切に守られる女

世間のどこにでもある女の人生、泣き笑いしながらのそれを書く

随筆、詩を書こうと思います。
大事にされなかった人生、大切に守られているいまの人生、明日はわからないけれど、それを書くこの作品は残そうと思います。

随筆「薄夜」

「まだ生きているな」夫婦で、そんな感じの毎日である。


手首や首筋を刃物で切ったり死ぬかもしれん危険な失神をやったり妻はそれを見せている。
私も心筋梗塞で死ぬ寸前を妻にみせた。


人生らしい毎日である。いま、この世で一番大切な人間がいなくなろうとしている。これと比べれば核戦争で地球が溶けるなんてどうでもいい。


人間は他人がいるから生きていける。そんなことは知っている。社会に生かされているのだろう。だが、そんなものは消えてもいい。われわれ夫婦がそうなろうとなんともない。
こんな感じの毎日である。


妻を、たまに抱きしめる。そこだけが人生であり社会である。
最初から二人きりの地球ならこんな考えはなかったろう。

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