大事にされなかった生き方、大切に守られる女

世間のどこにでもある女の人生、泣き笑いしながらのそれを書く

随筆、詩を書こうと思います。
大事にされなかった人生、大切に守られているいまの人生、明日はわからないけれど、それを書くこの作品は残そうと思います。

随筆「薄夜」

                                             別離(そのニ)
普通のオバサンと面会室で不毛の会話をした。ドアをあけ外に出たとき職員の男3人がいた。それらはおどおどしながら私から目をそむけた。殺し合いでもやろうというのか、いつでも相手してやる。
オバサンが面会室で言っていた。
「なぜ勝手に入籍したのですか」
「おまえはバカか、ここの市長の許可でもいるのかあ」
帯広のオバサンはこう言っていた。
「結婚なんか考えたほうがいいですよ」
籍まで入れ、それをやめろとは、笑うしかなかった。


東京でもこれら文句は聞いた。
「おい、都知事が仲人でもやるのかあ」
また、怒鳴り始めた。
最後に、そこの女性課長が妻の面倒を都がしてくれるようにしてくれた。女性であったから女の幸せを理解してくれたのかもしれない。


このことより、帯広のオバサンが言った「考えたほうがいいですよ」、それの意味を知っている。オバサンは担当者で妻を知っていた。
東京から迎えにいった何日か後に妻は目の前で発作を起こした。みると癲癇の症状だった。婚前のメールやり取りでこれは聞いてなかった。気管支がつまらないようして救急車を呼んだ。この症状に遭遇するのは初めての事ではなかった。
「おいおい、これは聞いてなかったぞ」
半分笑いながら病院に同行した。


第一回目の、命にかかわるかも知れない、妻が起こした異変であった。
何が起ころうと、妻を大事し守る、これの始まりであった。美しく素晴らしい女性を愛したこの人生のスタートになった。

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