大事にされなかった生き方、大切に守られる女

世間のどこにでもある女の人生、泣き笑いしながらのそれを書く

随筆、詩を書こうと思います。
大事にされなかった人生、大切に守られているいまの人生、明日はわからないけれど、それを書くこの作品は残そうと思います。

随筆「薄夜」

       幸福な暮らし
わたしなりの「核・戦争論」を書いてきたがこの辺りでやめよう。
ウクライナ侵略において史上初、核の恫喝があったことに醜さを感じる。人間はここにしか辿り着けないのだろうか。
これを使うと歴史もそこで終わる。それを承知でやるのか。だが、みなは承知していない。


たまに西の空を見ながら、いつもの生活をつづけよう。朝八時ころ買い物にいく。そのあと一日一回の食事をとる。夕方には寝ようとして布団にはいる。午前二時頃までには起きる。10年前くらいにはそこから作品を書いていたのだが今はやってない。
飯を喰ったあと昼寝のようなのをする。飯といってもビールとつまみだけで酒を飲んでいるようなものだ。栄養が足りているかどうか知らんがこれでも生きている。


妻のほうは明け方から眠る。それから夕方まで布団からでてこない。夫婦の会話をする時間がない。だから私は台所で暮らしている。もう一つ狭い畳の部屋があるのだがそこは倉庫になっている。なにを置いているかというと、ほとんどが縫いぐるみで埋まっている。妻の寝ているところも縫いぐるみでいっぱいなのだが、そこに置けないのが奥の部屋にある。これは全部で数百個はあろう。数年かけ買い集めたものでひとつの世界ができている。


これらと妻はときおり会話している。ほとんどの名前が言えるみたいだ。
「おい、そいつらはみんな、お前が命を吹き込んだのだぞ」
「あら、そうなの」
「そうに決まっておるわい、ゆうべもそれとそれが動いて喋っていたわい」
夢で、大きな熊の縫いぐるみが豪華客船のキャプテンをやっていた。蝶ネクタイをしたチーフパアーサーは名前も知らんがなにかのアニメに出てくるそれだった。私の寝る台所にはウナギいぬ一個だけが置いてある。それはまだ夢にでてこない。私が命を吹き込む芸当ができないからだろう。


水爆で溶かされるまで愛し合う二人で生きていく。

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